東京都調布市の民家に小型飛行機が墜落し3人が死亡した事故で、小型機の生存者が警視庁調布署捜査本部に、死亡した機長と搭乗者の2人について「機体の左側の席に座っていた」などと説明していることが2日、捜査関係者への取材で分かった。捜査本部などは当時の機内状況の把握につながる証言とみて、さらに聞き取りを進める。事故は2日で発生から1週間。重量やエンジンの出力不足など複数の要因が組み合わさって起きたとみられ、原因特定にはなお時間がかかる見通しだ。
小型機には、操縦していた川村泰史(たいし)機長(36)=横浜市港北区=ら男性5人が搭乗。捜査関係者によると、重傷を負った3人のうち一部が、死亡した川村機長について「1人で(前方左側の)操縦席に座っていた」と説明。ほかの4人は後方の搭乗席にいたが、同じく死亡した早川充さん(36)=東京都練馬区富士見台=も左側の席に座っていたという。
犠牲になった鈴木希望(のぞみ)さん(34)の家の墜落現場からは、その3軒隣の民家にあったアンテナが見つかった。左翼部分の塗料が付着しており、小型機は最初にこの家のアンテナに接触、機体が左に傾いた状態で住宅街に墜落したとみられる。