和子さん宅にヘルパーを派遣するNPO法人グレースケア機構(東京)には、ほかにも「医療的ケアができる」「ITに詳しい」といった専門ヘルパーがいる。柳本文貴代表は「経済的に余裕がある人だけが利用しているわけではない。自費サービスで自宅に住み続けることができるなら、高いとはいえないのでは。ヘルパーのやりがいや給与アップにもつながる」とメリットを強調する。
保険費用抑制で制限
介護保険は利用者が増え続け、2013年度に保険から支払われた費用は、制度が始まった00年度の2.6倍の8兆5000億円に膨らんだ。費用抑制のため、軽度者の利用が制限され、事業者への報酬は15年度に2.27%引き下げられた。
こうした中、大手介護事業者のニチイ学館(東京)は03年から保険外の家事サービスを開始。やさしい手(東京)も、見守り事業を基本に公的保険を補完するサービスを充実させる方針だ。
介護以外にサービス範囲を広げる事業者もある。新潟医療生協(新潟市)は移転した病院の建物を利用し、13年に多世代交流施設「なじょも」をオープンした。地元の野菜や果物を販売する産直市場も備え、診療所や大浴場、学童保育スペースなどが同じ敷地内にある。