「なぜネット社会ほど権力の暴走を招くのか」(ジュリア・カジェ著/徳間書店、1600円+税)。発売中(提供写真)【拡大】
日本もダメージ
本書では主に欧米のメディアについて論じられているが、「すべてのメディア会社は、すべての先進国で共通の危機に直面しているということです。危機とは言うまでもなく、広告収入の減少と関連し、デジタル世界で新しい経営モデルを見つけ出す必要性に迫られているということです」と、その現状の普遍性を強調する。
その上で、本書を日本の読者にも手にとってほしいと話す。「日本は長らく、世界で最も新聞が普及している国として知られています。しかし、その日本の新聞でさえも、今や相当なダメージを被っており、デジタル世界での活路を見つけなくてはなりません。他の国の新聞事情や成功しているデジタル新聞から学べる教訓は、とても多いはずです。私たちはややもすると了見が狭く、不寛容になりがちです。しかし、これとは反対に、そしてこのことが著書の中で私が言わんとしたことでもありますが、私たちは他国の歴史と経験からたくさんの教訓を学び取るべきなのです」(塩塚夢/SANKEI EXPRESS)
■Julia Cage 1984年生まれ。ハーバード大学大学院で博士号を取得、パリ政治学院経済学准教授。国家経済委員会メンバー。夫は『21世紀の資本』の著者、トマ・ピケティ氏。
「なぜネット社会ほど権力の暴走を招くのか」(ジュリア・カジェ著/徳間書店、1600円+税)