まさか自分には起きないだろう、と思っていたまさかが起きた。非モテ歴ウン十年の“おひとりさま”の私がいま、必死になってイケメン男子を育てているのです。しかも大量のイケメンを。もちろん2次元の話だが。
発端は姉の紹介だった。歴女の私向きだと薦めてくれたのが擬人化された刀剣が戦うオンラインゲーム「刀剣乱舞(通称・とうらぶ)」。伊達政宗や土方歳三(ひじかた・としぞう)らの愛刀がイケメン男子に擬人化され、歴史を改変しようとする敵と戦い、傷つきながらも強くなっていく。いってみればこれだけのゲームなのだが、いくら戦ってもなかなか手に入らないレアな刀剣男子がいたり、戦って練度を上げないと手に入らない刀剣男子がいたり、と飽きない工夫がそこここにされている。
ゲームは無料だが、刀剣男子を手元に置いておける部屋を増やすため、傷ついた刀剣男子を治す部屋を増やすため、気づけば課金していた。夜遅くにようやく家に帰り着いたのに、パソコンを起動してゲームをしてしまうなんて、いい年をして本当に恥ずかしい。