用途に合わせ加工
和竿に使う竹の種類は、ヤダケ、ハチク、ホテイチク、マダケ、マルブシなど。弾力性や丈夫さ、節の間隔、断面の形(丸さ)に違いがあり、竿の用途に合わせて使い分ける。
刈り取った竹を3~4年間、乾燥させ、作る竿の長さに合わせて切り、火であぶって真っすぐにする「火入れ」をし、「印籠(いんろう)つなぎ」などの差し込み口をつくって、補強のため糸で巻き、漆を塗る。
火入れと漆を塗る作業は7回ほど繰り返す。漆を固めるために、湿気のある室(むろ)に入れると、火入れをした竹が、水分を吸収して、元の曲がった状態に戻ってしまうためだ。だから、1本の竿ができるまで、最低4カ月、特別な注文品となると半年かかる。