ハッカー集団に女性会員は「サクラだらけ」と内幕を暴露されたアシュレイ・マディソン。多くの人は「やっぱり」と思っているはずだが…=2015年7月21日、カナダ・首都オタワ(ロイター)【拡大】
ハッカー集団は7月20日、データを盗んだと犯行声明を出し「退会の際、19ドル(約2360円)で個人情報を削除できるというが、実際は完全に削除できない詐欺商法だ」と主張。アシュレイ側にサイト閉鎖を求めたが、応じなかったことから「時間切れだ」と宣言し、データを暴露した。
機密盗まれる危険性
アシュレイの創業者は、カナダのネット企業家で元弁護士のノエル・バイダーマン氏。弁護士時代、スポーツ選手の相談の90%が不倫案件で、“不倫がビジネスになる”と直感。運営会社「アビッドライフメディア(ALM)」を立ち上げ、2001年にスタートさせた。「人生一度。不倫をしましょう」のキャッチフレーズで会員を増やし、日本にも180万人以上の会員がいるとみられる。
今回の暴露で、要職者のサイバー犯罪への認識の低さも露呈した。米政治専門紙ザ・ヒル(電子版)は、流出したメールアドレスのうち、約1万5000アカウントは、ホワイトハウスや連邦政府の職員、軍関係者などのものだったと報道。
英紙デーリー・テレグラフ(電子版)は20日、英国にも120万人の会員がいるが、公務員や国防省職員、教職員など約1700人分の情報が流出したと伝えた。