【Fashion Addict】
アメリカンカジュアルをベースにしたセレクトショップの老舗「SHIPS」が今年で設立40周年を迎える。記念に、これまで一世を風靡(ふうび)してきた数々のアイテムを復刻。「次の世代に良いものを伝えていこう」という精神からで、中高年層には懐かしいデザインに、現代風のアレンジを施した品が集まっている。温故知新から流行を先取り。「さあ、次の航海に出かけよう」と呼びかける。
40周年記念の復刻は、困難の連続だったという。すでに存在していない伝説のブランド、会社もある。当時の商品も残っていない。会社の先人たちの記憶をたどりながら、少しずつたぐり寄せていく作業が続いたとスタッフは振り返る。背景にあるのは「いいものを掘り起こし、若い人にも良さを伝えていきたい」という思いだった。
「幻のコッパン」復刻
その代表例が1946年創業の米国のパンツブランドTHOMSON(トムソン)だ。77年にSHIPSが他店に先駆けて国内での展開をスタート。コットンパンツの略である「コッパン」が大人気となり、当時のアイビーブームの火付け役となった。