陸軍士官学校の1年生による「枕合戦」の暴走が報じられた9月4日、NCAA(全米大学体育協会)のフットボール公式戦を観戦し、打ち解けたムードで士官学校チームを応援する学生たち。枕合戦で負傷した士官候補生たちの一部は、むしろ傷を名誉の勲章と考えているという=2015年、米ニューヨーク州ウエストポイント(AP)【拡大】
ウエストポイントの通称で知られる米陸軍士官学校(ニューヨーク州)で、初年度の夏季訓練を修了した1年生による恒例の「枕合戦」がエスカレートし、24人が脳振盪(しんとう)を起こして一時意識不明になるなど、異例の事態になっていたことが分かった。枕合戦は新入生にとって120年近く続く伝統の「通過儀礼」だが、ネット上には血まみれになった学生の写真や動画が投稿され、米国民からは「昨今の陸軍エリートの卵たちは、手加減を知らないのか」といった声も上がっている。
中にヘルメット仕込む
今年の枕合戦は8月20日に行われた。
訓練中は学生同士が会話を交わすことさえ許されないというほど厳しい7週間に及ぶ夏季訓練を終えた日の夜に行われる恒例イベントで、1901年に学校内で起きた「いじめ事件」を調査した米議会の資料によると、1897年には始まっていたとされる。夏季訓練の修了を祝い、新入生の仲間意識を高めるとともにうっぷんを晴らすのが狙いだ。