増水した鬼怒川(きぬがわ)が決壊し、屋根の上で犬を抱きながら救助を待つ住人=2015年9月10日午後、茨城県常総市(本社チャーターヘリから大山文兄撮影)【拡大】
常総市では、地域交流センターで約550人が孤立状態にあるほか、ショッピング施設の屋上に約100人が取り残されている。避難所2カ所も浸水し、常総市は隣接するつくば市などに避難者の受け入れを要請した。
栃木県などによると、日光市で20代の男性が水中から見つかり、意識不明の重体。鹿沼市では土砂崩れで住宅が埋まり女性が行方不明。
総務省消防庁によると、午後6時現在の各地の被害は行方不明が1人、負傷者が重傷3人を含め22人。住宅の破損は全壊4棟を含めて15棟。床上浸水は178棟、床下浸水は783棟となっている。避難指示・勧告の対象世帯と人数は90万世帯、210万人を超えている。
≪氾濫の記憶風化 「鈍った洪水の危機意識」≫
茨城県常総市(じょうそうし)で鬼怒川(きぬがわ)の堤防が決壊、濁流が住宅地に押し寄せ、甚大な被害が出た。気象庁は特別警報を発令、市も早期に避難を求めたが、自宅に取り残された住民も多く、ヘリコプターを使った懸命の救出作業が続けられた。専門家は「近年、大洪水の人的被害は少なく、危険に対する感覚が鈍くなっている可能性がある」と懸念する。