増水した鬼怒川(きぬがわ)が決壊し、屋根の上で犬を抱きながら救助を待つ住人=2015年9月10日午後、茨城県常総市(本社チャーターヘリから大山文兄撮影)【拡大】
「ただちに命を守る行動」を求める特別警報を気象庁が出したのは、栃木県で10日午前0時20分、茨城県で10日午前7時45分だった。
特別警報は2011年の紀伊半島豪雨や12年の九州北部豪雨で災害の危険性を十分に伝えられず、多くの犠牲者が出たことを教訓に13年に導入された。
一方、常総市は10日午前2時20分、鬼怒川の堤防決壊現場となった周辺地域に、避難勧告の段階を飛ばして、より強い避難指示を出した。担当者は「住民には防災無線で周知するとともに、できる限り広報車も回った」と説明する。
昨年8月、未明に発生した広島市の土砂災害では、避難勧告の遅れが指摘された。
「夜が明けていなければ危険な避難を強いられる可能性もある。行政側は躊躇(ちゅうちょ)するが、逃げ遅れの方が被害は大きい。今回の判断は早かったのではないか」