首都北京市で9月3日に開かれた軍事パレード。中継を見ていない人には容赦ない攻撃を加えている=2015年、中国(ロイター)【拡大】
共産党・政府は今年、抗日をテーマにした記念活動やイベントを全国で開催し、中国人が団結して旧日本軍を打倒する内容のテレビドラマや映画を連日放映している。
こうした宣伝活動の下、国民の間で「愛国なら多少のことは許される」という雰囲気が生まれている。上海のアイスクリームチェーン店は、極東国際軍事裁判(東京裁判)で「A級戦犯」とされ、絞首刑となった東条英機元首相の顔をかたどった棒アイスを販売した。
「ファシズムそのもの」
河南省洛陽市の観光地では4日、A級戦犯として処刑された広田弘毅元首相らの名札を掲げた人形が並べられ、1000人近くが棒で人形をたたいたり目を突き刺したりするイベントが開かれた。またタイの空港では4日、中国人観光客の集団が航空機の遅延に抗議して大声で中国国歌を合唱した。