首都北京市で9月3日に開かれた軍事パレード。中継を見ていない人には容赦ない攻撃を加えている=2015年、中国(ロイター)【拡大】
行き過ぎた愛国行動は国内で問題視され、当局も警戒を強めている。
党機関紙、人民日報系の環球時報は、極端な愛国行動の真の狙いは「(国が鼓舞する)愛国主義をおとしめることにある」と分析。習指導部が言論統制を強める中、愛国を口実に体制を揺さぶろうとしているとの見方も浮上している。
北京理工大の胡星斗教授は「愛国主義の名の下に他人の正常な行為をののしり、自身の基準に沿って行動しなければ非国民と決め付ける。これはファシズムそのものだ」と強い危機感を抱く。「(知識の偏った)愛国主義者は極端な感情に左右され、政治家の判断に影響を与えることもある」と指摘、日中関係への悪影響を懸念する。(共同/SANKEI EXPRESS)