9月8日、中国チベット自治区ラサのポタラ宮前広場で開かれた自治区成立50年を記念する式典で、中国国旗を振る参加者ら。式典は完全に中央政府の主導で行われ、光り輝く「新チベット」が強調された=2015年(AP)【拡大】
「恥知らずの厚かましさ」
インド北部ダラムサラに拠点を置くチベット亡命政府のペンパ・ツェリン議長はこう語っている。「中国政府は自治区成立50年を祝賀しているが、チベットの歴史の中で最も暗黒の50年だった」
今年はチベット自治区成立50年と同時に、ダライ・ラマ14世が80歳の誕生日を迎えた節目でもある。米国の半官半民の人権擁護団体「全米民主主義基金」のカール・ガーシュマン会長(72)は7月6日のダライ・ラマの誕生日にあたって米ワシントン・ポスト紙に寄稿し「中国政府は対話を拒否し、過酷な抑圧政策と強制的な(漢族への)同化政策、チベットの信仰と言語、ナショナル・アイデンティティーの計画的な破壊を選択した」と批判した。
ダライ・ラマは中国政府による介入を懸念し伝統的な後継者選びである活仏の転生制度を自らの死後は廃止すべきだとの考えを表明している。これに対し中国の高官が3月、「チベット仏教や継承制度への裏切り」などと非難したことについて、ガーシュマン氏は「無神論の党による恥知らずの厚かましさ」と口を極めて非難。ダライ・ラマの誕生日にあたり、「チベットの人々の苦難を思い起こし、それが終わることを祈ろう」と結んだ。(国際アナリスト EX/SANKEI EXPRESS)