精巧な技術で改良が重ねられる義手や義足。最新技術を駆使して「触感」機能の回復が可能な義手や義足が一般的に使われる日もそう遠くない=2015年8月25日、米ペンシルベニア州フィラデルフィア(AP)【拡大】
モノに触った際の感覚(触覚)をリアルに体感できる最新型のロボット義手の開発に、米国防総省の研究機関、米国防高等研究計画局(DARPA)の研究チームが成功したことが14日、分かった。10年前に脊髄(せきずい)を損傷して、体がまひしたままの28歳の男性で実験したところ、この男性は100%、モノに触れた際の感覚を取り戻すことができたという。同種のロボット義手や義足の開発は他国でも進んでおり、四肢のいずれかを欠損したり、この男性のように脊髄損傷で運動能力を欠いたりする人たちにとって、朗報といえそうだ。
「どの指か」100%的中
9月14日付英紙ガーディアン(電子版)や米経済系ニュースサイト、インターナショナル・ビジネス・タイムズ(IBT)などによると、このロボット義手を開発したのは、DARPAの研究チームの中核を成す米名門、ジョンズ・ホプキンス大学応用物理研究所で、DARPAが開発資金を提供していた。
研究チームは、この28歳の男性患者の脳内にある触感や運動をつかさどる「知覚皮質」と「運動皮質」に電極を埋め込み、その電極とつながった最新型の義手をこの男性に装着した。その後、目隠しをして義手の指のどれか1本にそっと触れる実験を実施。すると、男性は触られた指をほぼ100%の精度で言い当てることができたという。