過去に行われた東ティモールのPKOでは、争乱に巻き込まれた日本人を救うため、「休暇中の隊員を迎えに行く」という“名目”を編み出し、部隊を派遣したこともある。現場の自衛官による苦肉の策だった。
安保関連法は、長年の懸案だった駆け付け警護を可能にする。防衛省幹部は「法律が整備されたことで十分な訓練を行い、必要な装備も整えることができる。現場に無理な判断を押しつけてきた以前より、リスクはむしろ下がる」と指摘する。
共同防衛 自らのリスクも低下
「宿営地の共同防衛」も可能になる。南スーダンでも課題になっていたことだった。自衛隊の宿営地にはインドやルワンダ、バングラデシュなどの各国軍も入っている。宿営地全体の警備はルワンダ軍が担当しているが、情勢が悪化すれば互いに連携しながら警備態勢を整える。「一国で対処するより格段に効率が高まる」(陸自幹部)ためだ。