東京都福生市の在日米軍横田基地で開かれた「横田基地友好祭」には、米軍と自衛隊の航空機やヘリコプターが展示され、多くの人でにぎわった=2015年9月19日(植村光貴撮影)【拡大】
絵空事ではない半島有事
8月下旬、北朝鮮と韓国が互いに砲撃し、南北間の緊張が一気に高まった。「朝鮮半島有事」は決して絵空事ではない。
「朝鮮半島で何かあれば民間人を含め数十万人が日本に来る。それを前提に、場合によっては国連軍と連携して対応する必要があると理解しないといけない」
自民党の佐藤正久元防衛政務官は7月末の国会審議で、そう指摘した。
半島有事が勃発すれば大量の避難民が日本に押し寄せ、日米を含む各国が連携した退避作戦を展開することになるが、個別的自衛権だけでは、退避する民間人を運んだり、弾道ミサイルを警戒中の米艦を自衛隊が守ったりすることはできない。米艦が日本をミサイルから守る防衛態勢の重要な一角を占めるにもかかわらずだ。
今回の安全保障法制は、その致命的な穴を埋めた。緊張が高まりつつある段階では「武器等防護」の拡大により、米艦を守れる。事態が緊迫し、日本への直接の攻撃につながりかねない「重要影響事態」になれば、公海上での他国艦艇への後方支援も可能になった。本格的な軍事衝突で「存立危機事態」となれば、集団的自衛権で日米が守り合う態勢が実現する。