草むらのオンブバッタ=2015年9月5日、東京都あきる野市(野村成次撮影)【拡大】
秋の気配は少しは漂ってきたが、9月半ばの東京では、まだ夏の残像も大きな顔をしている。今年は大雨が関東地方などに大きな災害をもたらした。被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げる。
東京都あきる野市の横沢入。ここは懐かしい里山が残されている地域で、田んぼがあり草むらがある。秋を求めてやってきたが、稲は青々として夏草がいっぱい。ススキが少し穂を出してトンボが飛び回っているのに、ちょっぴり秋の雰囲気を感じた。しばらくはこんな感じだろう。
緑の葉の上に、オンブバッタが止まっていた。4センチほどのバッタの背中に、その半分ほどのがしがみついている。親の背中に子供がしがみついている、たくましいオスにかわいいメスが乗っているように見えるが、実はメスの上にオスが乗っているのだ。「あなた、あっちの草むらの葉がおいしそうだから、行ってみるわよ。大丈夫、そのまま乗っていればいいわよ」なんて優しく話しているに違いない。スーパーに買い物に行ってこい、ゴミを捨てに行けとは絶対に言わない。まして重いから早く降りろなんてことはない。ここが人間世界と違う。だけど、あっちのメスが若くてきれいだから乗り換えたい、なんて口を滑らせたら大変なことになる。これは人間世界と同じだ。