また、米アップル社のCMで使われて話題になった「Kiki」では、バンジョーを取り入れて、米国のカントリーにも似た雰囲気を作り出している。落ち着いた歌からは、新しいアフリカを感じさせる。
哀愁帯びた歌声
もう一人は、北アフリカの西沖合に位置する島国、カーボベルデのシンガー・ソングライター、エリーダ・アルメイダだ。貧しい環境で生まれ育ち、若くしてシングルマザーとなった彼女は、教会などで歌声を披露して、レコード会社のプロデューサーに見初められた“シンデレラガール”だ。
彼女の声質には、思わずハッとさせられるような輝きがある。デビュー作「歌わずにはいられない」は、哀愁を帯びた独特の歌声が魅力だ。バックは、文字通りバンドサウンドがメーンではあるのだが、アコースティックギターやピアノの音色を生かしている。だから、打楽器の入った躍動するリズムでも、耳に優しく響く。若々しさの中にも、人生経験が自然とにじみ出るような表現力に、圧倒されるだろう。(R&B 栗本斉(ひとし)/SANKEI EXPRESS)