御嶽山(おんたけさん)の標高2480メートル付近の女人堂で、噴火の時間に合わせて山頂に向かって黙祷(もくとう)する登山者ら=2015年9月27日午前11時52分、長野県木曽郡木曽町(早坂洋祐撮影)【拡大】
噴火警戒レベルは3(入山規制)まで引き上げられたが、火山活動の低下で現在は2(火口周辺規制)となっている。
≪火山防災へ一歩、研究者確保が急務≫
火山災害として戦後最悪の犠牲者を出した御嶽山の噴火から27日で1年。日本の火山防災のもろさが浮き彫りになり、各省庁は次々に施策を打ち出した。だが、最も重要とされる火山研究者の人材不足問題は解消の見込みが立たない。専門家は長期的に育成に取り組む必要性を挙げる。
求められる両輪強化
大惨事を受け、国は活動火山対策特別措置法(活火山法)を改正し、常時観測火山の周辺自治体に火山防災協議会の設置を義務付けるなど、対策を相次いで公表した。
人材不足については、来年度予算の概算要求で文部科学省が研究者を5年間で倍増させる計画を表明。気象庁も職員大幅増を図る。大学などの研究者と、火山監視の責任がある気象庁職員の両輪強化が求められている。
火山噴火予知連絡会の藤井敏嗣会長(東大名誉教授)は「火山国にふさわしい対策をずっと求めてきたが、ようやく始まった」。一定の評価をしつつも「人材育成は心もとない」と漏らす。