御嶽山(おんたけさん)の標高2480メートル付近の女人堂で、噴火の時間に合わせて山頂に向かって黙祷(もくとう)する登山者ら=2015年9月27日午前11時52分、長野県木曽郡木曽町(早坂洋祐撮影)【拡大】
若手の就職先増やせ
だが、藤井会長は「その仕組みがいつまで続くのか。火山・地学教育の位置付けを見直さない限り解決しない」と指摘。清水教授も「省庁の枠を超えて長期的な視点で臨むべきだ」と注文する。
ベテラン研究者が危機感を募らせるのは、研究者が求められるのは火山活動の分析だけではないからだ。関係官庁の会議出席、首長や自治体への助言、規制解除を求める観光業者との対話…。こうした役割は「若手には無理」との声も出る。
研究者の負担が大きいのは「気象庁の実力不足」(藤井会長)の裏返しでもある。「火山に詳しい人が気象庁に少なすぎる」。気象庁職員が大学で火山を学ぶ人事交流を進めるべきだという。
米国、イタリア、フィリピン、インドネシアといった火山国には観測や調査研究を一元化した国の機関があるが、日本にはない。藤井会長は「国の責任で地震火山庁や国立の機関をつくるべきだし、若手研究者向けの就職先を増やす必要がある」と話した。(SANKEI EXPRESS)