東京都港区のマンションで住人の都立小山台高2年、市川大輔(いちかわ・ひろすけ)さん=当時(16)=がエレベーターに挟まれ死亡した事故で、業務上過失致死罪に問われた製造元シンドラーエレベータの点検責任者(当時)ら計4人の1審判決が29日、事故から9年余りを経て東京地裁で言い渡される。
事故は2006年6月3日夜に発生。扉が開いたままのエレベーターが急上昇し、降りようとしていた市川さんが挟まれた。
4人は、事故機の点検時点では原因となるブレーキの不具合は起きておらず、過失はなかったと無罪を主張。起訴後に検察側がブレーキ部品の鑑定をやり直すなどしたため、公判開始は事故の約7年後の13年までずれ込んだ。
被告は、シンドラー社の点検責任者だった原田隆一(はらだ・りゅういち)被告(46)と、点検業務を引き継いだ保守管理会社「エス・イー・シーエレベーター」の会長(72)ら3人。
このエレベーターのブレーキは、かごが停止した後、巻き上げ機の回転軸につながったドラムを2本のアームで両側から挟み込み、ロックする仕組み。事故は、ドラムとアームの間にあるライニングと呼ばれる部品が摩耗して隙間が生じ、ブレーキが利かなくなって起きた。