公金搾取の疑いで拘束されたロシア中北部のコミ共和国のビャチスラブ・ガイゼル首長。クレムリンとの関係に問題はなかったはずだが…=2015年9月19日、ロシア連邦・コミ共和国ヴォルクタ(ロイター)【拡大】
露経済紙のコメルサントによると、財務省では、プーチン氏が大統領令などで命じた各種の政策には16年だけで8930億ルーブル(約1兆6400億円)の支出が必要と試算している。これに対し、16年の国家予算からは7%に当たる659億ルーブル(約1200億円)しか手当てできない見通しとなっている。
「善玉」演じ不満そらす
地方財政も火の車だ。連邦構成体の負債総額は2兆1000億ルーブル(約3兆8600億円)にのぼり、全体の4分の1に当たる20の構成体は事実上のデフォルト(債務不履行)状態にあるとみられている。税収が頭打ちであるにもかかわらず、プーチン氏の公約した公務員給与の増額など、バラマキの負担を押しつけられたツケが回っているのだ。
極東のザバイカル地方では今年、たびたび医師や教員の給与遅配が表面化するなど、財政難の影響はじわりと広がりつつある。来年は、公務員給与や年金の支給額が「プーチン時代」で初の実質減とされることが確実視されてもいる。地方の公務員や年金生活者はプーチン政権の支持基盤であり、中長期的にどう政治情勢に跳ね返ってくるかが注視されるところだ。