シリアやイラクでイスラム国に参加するロシア・旧ソ連諸国の出身者は推定で最大7000人。中央アジア諸国が帰還者によるテロの標的となる脅威は現存し、ロシアがその防衛に動く理由はある。ただ、経済を武器に中央アジアでの影響力を増す中国に対抗し、軍事力で存在感を発揮しようという思惑も見え隠れする。中央アジア諸国の側にも、そのことへの警戒心がある。
中央アジアでアフガンと国境を接しているのはタジキスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタンの3つの独裁国のうちCISの集団安全保障条約機構(CSTO)に加盟しているのはタジキスタンだけだ。トルクメニスタンは1995年の国連総会で「永世中立国」の地位を承認されており、ウズベキスタンは2012年にCSTOを脱退した。
先のCIS首脳会議で決まった合同部隊についても、編成や配置場所は何ら明らかでない。ウズベキスタンや、国防力に大きな不安のあるトルクメニスタンが部隊を受け入れなければ、両国の国境は脆弱なままということになる。