「入院したパートナーの付き添いをさせてもらえない」「治療内容の説明を受けられなかった」。当事者団体が作成した事例集からは同性カップルの困難さが浮かぶ。医療以外にも賃貸住宅探しをめぐる苦労など切実だ。
渋谷区の制度は条例に基づくもので、性的少数者への差別解消という趣旨を踏まえ事業者に「最大限の配慮」を求めている。苦情申し立てや是正勧告、悪質な場合の事業者名公表も盛り込まれた。ある病院の看護部長は「区が関係を証明してくれれば安心して対応できる」と歓迎する。
議論まだ深まらず
性的少数者を支援する行政の取り組みは広がりつつある。2013年に「LGBT支援宣言」を出した大阪市淀川区は、専門相談員による電話相談を実施しているほか、当事者が孤立しないよう交流の場を設けたり、広報誌などでもLGBTに関するイベント情報を発信したりと力を入れる。