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性犯罪、多様化する家庭環境にも原因 離婚と再婚…踏み込んだ議論ない (2/4ページ)

2015.11.11 10:40

埼玉県さいたま市大宮区のJR大宮駅で行われた電車内における痴漢防止キャンペーン=2014年6月2日(菅野真沙美撮影)

埼玉県さいたま市大宮区のJR大宮駅で行われた電車内における痴漢防止キャンペーン=2014年6月2日(菅野真沙美撮影)【拡大】

 女性にとって性犯罪は深刻な問題であり、現代の社会的病ともいえる。なぜなら、性の営みは社会永続の基本であり、私たちは本能的性衝動をどこまで社会的安寧と調和させてコントロールすることができるかが問われているからだ。

 だが、メディアも政治もこのテーマを根底にまで踏み込で議論していないのではないか。

 オーストリアの精神分析学者、ジークムント・フロイト(1856~1939年)は、「精神的病の奥に性の抑圧がある」とした。これに反発したオーストリア出身のウィルヘルム・ライヒ(1897~1957年)は、「個人と社会の相克が性を通して人間をゆがめると主張し、1926年に『オルガスムの機能』(73年筆者和訳、太平出版社)を著した。彼はそこで政治権力による性エネルギーの利用について分析した。

 実際、その後のヒトラーはドイツ人青年によるユダヤ人女性への集団レイプを黙認した。日本でも集団レイプ事件にからみ、「元気があっていい」との暴言を吐いた政治家がいた。これなどは極めてゆがんだ性に対する認識によるものだ。

一方で、教育現場では反対に性を極端に神聖化もしくはタブー視することがある

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