大勢の航空ファンが見つめるなか、約1時間半のフライトを終え、着陸体勢に入るMRJ(三菱リージョナルジェット)=2015年11月11日、愛知県春日井市(森本幸一撮影)【拡大】
特に燃費を2割削減する上で、最も性能を左右するのはエンジンの選定だ。このプロジェクトの最終年度となる07年夏、戸田は、腰痛で入院中だった西岡の病床を訪ねた。航空機用エンジンメーカー、プラット・アンド・ホイットニー(P&W)の新型エンジンを採用する承諾を得るためだ。
P&Wの新型エンジンは燃費が他社製品に比べ20%良いが、世界で初めての採用になる。戸田はベッドに資料を広げ、熱っぽく語った。他社が使っていない新型エンジンの搭載は、航空機開発のリスクでもある。だが、ベッドから半身を起こした西岡は「それで行こう」とうなずいた。