カラスパラ市の広報担当、マリア・ホセ・ゴマリスさんは11月12日付AFPなどに「最初の落下物が見つかった日の早朝、複数の目撃者から、6~7個の火の玉が空から落ちてくるのを見たとの目撃情報が寄せられた」と説明。「2つの球型の落下物はこの火の玉のどれかで、他にもあるはずだが、いずれも、誰も立ち入らないへんぴな場所に落ちたようだ」と説明した。
しかし、カラスパラ市のホセ・ベレス市長は11月9日付英紙デーリー・ミラー(電子版)に「落下物はどこからやってきたのか? なぜこの一帯に(続けて)正確に落ちてきたんだ?」と疑問を呈し、スペイン政府にさらなる情報開示を求めた。
治安警察によると、いずれの落下物も危険性はなく、宇宙に浮かぶ衛星の破片やロケットの補助燃料タンクの破片の可能性が高いとみている。だが、結論は出ておらず、地元住民からは「都心部に落ちていたら大惨事だった」との不安の声も。
米航空宇宙局(NASA)によると、現在、50万個以上の宇宙ごみが地球の周りを回っており、その一部が毎年、地球に落下しているという。今回はスペインの南東部に集中したが、地球のあらゆる場所に落ちてくる可能性があるだけに、不安は世界共通ともいえそうだ。(SANKEI EXPRESS)