ノーベル物理学賞を受賞して、花束を受け取り笑顔を見せる、東京大宇宙線研究所の梶田隆章教授(右)=2015年10月6日夜、東京都文京区の東京大学(宮崎瑞穂撮影)【拡大】
素粒子ニュートリノが変身する「振動」という現象を観測し、ニュートリノが質量を持つことを確かめた梶田隆章・東京大宇宙線研究所長らにノーベル物理学賞が贈られます。
Q ニュートリノって?
A 私たちや身の回りにある物質を構成する最も小さな単位は、分子や原子よりもずっと小さい「素粒子」です。現在、広く受け入れられている「標準理論」では17種類あることが知られています。ニュートリノも素粒子で、「電子型」「ミュー型」「タウ型」の3種類があります。
Q それが「振動」するってどういうこと?
A ニュートリノは目には見えませんが、膨大な数が宇宙を飛び交っており、今この瞬間も、地球や私たちの体を通り抜けています。飛んでいるニュートリノが途中で別の種類に“変身”することを「ニュートリノ振動」と呼び、宇宙物理学の重要な現象と考えられています。