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【野口裕之の軍事情勢】現実味を帯びるガンダム&マジンガーZ&鉄人28号&鉄腕アトムの実戦配備 (5/5ページ)

2015.11.16 06:00

兵庫県神戸市長田区にある「鉄人28号」のモニュメント。戦闘ロボットはもはや、アニメ・映画の世界を跳び出し、実戦配備も現実味を帯び始めている=2012年12月23日(桑村朋撮影)

兵庫県神戸市長田区にある「鉄人28号」のモニュメント。戦闘ロボットはもはや、アニメ・映画の世界を跳び出し、実戦配備も現実味を帯び始めている=2012年12月23日(桑村朋撮影)【拡大】

 (1)衛生兵ロボットに重傷兵士の野戦病院搬送を命じる→(2)搬送中、骨折をした別の兵士を発見→(3)留まって手当てすべきか、任務を続けるべきか…。あるいは《救命目的で、負傷兵に激痛を与える応急処置が必須な場合、人間に苦痛を与える行為を善だと考えられるか?》など。

 いずれにしても、AIは人間の知能を遠くない将来超える▽でも、難病や事故の克服など害より益が多いAIの研究・開発は止めようがない▽中でも自律性は重要な要素▽しかも、相互依存する民間/軍事の線引きは困難だ▽軍隊も進化し続ける。当然、核や特定の通常兵器に関わる条約・行動規範が完全には機能していない現実を踏まえた上で、国際的枠組みの構築は必要ではある。だが、問題があまりに難しく、小欄には枠組みの中身について今時点で妙案を持ち合わせぬ。が、ロボットの暴走を統御・制御する技術・ネットワークの開拓は、優先順位が高いと思っている。

 アトム主題歌の作詞を手掛けた詩人・谷川俊太郎氏(83)は、「心やさし」いアトムが人間を守ると表現した。アトム育ての親にしてロボット学者・お茶の水博士も進化するロボットに、「心の芽生え」を感じ、「人間の友達」だと信じ、「人権付与」まで考えた。お茶の水博士であれば「邪悪なロボット」が生まれぬよう、いかな工夫を凝らすか。尋ねてみたいものだ。(政治部専門委員 野口裕之/SANKEI EXPRESS

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