テロに襲撃された飲食店近くで犠牲者を追悼するパリ市民。世界では昨年1年で3万人超がテロの犠牲になり、多くの人々が嘆き悲しんだ=2015年11月17日、フランス・首都パリ(ロイター)【拡大】
≪2009年の9.8倍で最多 最悪はイラク≫
13日に発生したパリ同時多発テロでは129人の尊い命が奪われたが、昨年(2014年)1年間に、世界のテロ犠牲者が3万2658人に上ることが、豪州の研究機関のまとめで分かった。犠牲者数は13年に比べ8割増という。犠牲者の78%はイラクやシリアなど中東や中央アジアが占めたが、犠牲者数、発生国数とも過去最多となり、テロが世界に急速に拡散していることを裏付けた。研究機関は「テロは前例のないペースで勢いを増している」と警鐘を鳴らしている。
14年集計、損失は6.5兆円
英紙インディペンデントや英ニュース専門局スカイニュース(いずれも電子版)などによると、報告書をまとめたのは、豪シドニーにあるシンクタンク「経済平和研究所(IEP)」。2000年から毎年、世界162カ国のテロ犠牲者を調べ、「グローバル・テロリズム・インデックス」として公表している。
15年版の報告書によると、14年のテロ犠牲者は13年比80%増の3万2658人で、過去最悪となった。調査開始の00年と比べると、年間犠牲者は9.8倍になったという。経済的損失も、13年比61%増の529億ドル(約6兆5200億円)で、米中枢同時テロがあった01年の515億ドルを上回った。