パリ同時多発テロの主犯格として浮上したベルギー国籍のアブデルハミド・アバウド容疑者(27)は、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」でインターネット上のプロパガンダを行ってきたといわれる(ロイター通信)。シリアから今回のテロを指揮したとみられ、テロを実行・支援したフランス人兄弟とも、イスラム系が多く失業率が高いベルギー・ブリュッセルのモレンベーク地区で接点があったようだ。あぶり出される「ベルギー・コネクション」を欧州メディアの報道を基に探った。
ベルギー・コネクション
「当局者に足止めされたが、刑務所への収監歴もあるのに何も起きなかった」。アバウド容疑者は2月、「イスラム国」のネット上の機関誌「ダビク」で語った。武器調達などテロ準備のため、ひそかにベルギーに渡航できたと豪語した。
モレンベーク地区で育ったモロッコ系。イスラム教徒や貧困層が多く、過激派の「温床」と呼ばれる環境ながら、有名高校に通い、将来は明るいようにも見えた。だが、2013年に「イスラム国」に参加した。