パリで起きた同時多発テロ事件で、フランス空軍は15日、犯行声明を出したイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」の拠点であるシリア北部ラッカを事件後初めて空爆した。また、仏当局は16日、ベルギー国籍のアブデルハミド・アバウド容疑者(27)を事件の主犯格とみられると断定。仏当局はまた、国内の過激派の拠点など160カ所以上を一斉捜索し、携行式ロケット砲などを押収した。
フランス国防省によると、空爆にはラファール多用途戦闘機など計12機が投入され、イスラム国が「首都」と称するラッカにある指令施設や訓練基地などを破壊した。ローラン・ファビウス外相(69)は「正当防衛であり、対抗措置をとるのは当然だ」と述べ、報復攻撃であることを明らかにした。
仏メディアによると、テロ事件の犠牲者は132人になった。なお40人以上が重体という。
ロイター通信などによれば、アバウド容疑者はシリア国内からテロを指揮した疑いがある。マニュエル・バルス首相(53)は16日、「テロはシリアで計画され組織された」と語った。また、1月の風刺週刊紙シャルリー・エブド本社の襲撃事件と同様、今回のテロでも隣国ベルギーとの接点が判明し、ベルギー治安当局はこれまでに移民が多く住む地区を捜索するとともに7人を関与した疑いで逮捕した。