パリ同時テロを「イスラム国」の犯行と断定したと明らかにするフランスのフランソワ・オランド大統領=2015年11月14日、フランス・首都パリ(ロイター)【拡大】
イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」が、パリ中心部で戦後フランス史上最大規模とされる同時多発テロを敢行した。事件は、ここ数年で急速に台頭した「イスラム国」が主要国の首都で高度に組織化されたテロ攻撃を遂行できる能力を備えている実態を鮮明にしたといえる。
混乱拡大狙い連係
今回のテロでは、ショービジネスの中心であるパリの有名劇場のほか、イスラム教で禁じられている酒を提供するバー、日本食やカンボジア料理のレストラン、米国資本のファストフード店など、原理主義的なイスラム教徒の目には「退廃的」と映る場所が標的となっている。
イスラム教は教義で「世界で唯一の正しい宗教」とうたっており、過激派にとっては疑う余地のない「絶対の真理」だ。実行犯らは、市民の無差別殺傷と同時に、異文化への攻撃を目的として標的を選定した可能性は極めて高い。
また、それぞれの実行犯が連係することで混乱の拡大を狙ったとみられ、組織の内部で事件の全体図を計画・指示したり、武器弾薬などの調達を担ったりする「軍事部門」が高度な作戦遂行能力を備えていると考えられる。