トルコのアンタルヤで開かれたG20首脳会議の際、挨拶を交わすウラジーミル・プーチン露大統領(左)とバラク・オバマ米大統領=2015年11月16日(ロイター)【拡大】
【国際情勢分析】
パリ同時多発テロを受けて「対テロ」の国際連携を強化する機運が高まり、ロシアのプーチン政権が意気軒高だ。プーチン政権は、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」との戦いには全ての勢力の結集が必要だとし、広範な「対テロ連合」の形成を訴えてきた。政権派の主要メディアは「ようやく欧米がロシアの言うことに耳を傾け始めた」といった論を展開している。
イスラム国への対処をめぐるウラジーミル・プーチン露大統領(63)の言動に「ブレ」はない。
プーチン氏は今年夏以降、米国の主導する対イスラム国の有志連合に、シリアのアサド政権やイランなどを加えた「大連合」を提唱。それが拒否されると、イスラム国掃討を名目に、シリアでアサド政権を援護する空爆作戦に乗り出した。「イスラム国が勢力を拡大したのはシリア内戦が長期化したためだ。アサド政権の立て直しがイスラム国打倒には欠かせない」というのがプーチン氏の論理だ。
欧米など有志連合諸国は、自らの支援するシリア反体制派をロシアが空爆していると非難。しかし、パリの同時テロ後は、ロシアと協力することに前向きな姿勢が欧米首脳からも示され、フランスはプーチン氏の呼びかけた両国海軍による対シリア協調作戦の提案も受け入れた。