“渋谷系”という言葉をご存じだろうか? 1990年代を席巻した若者の音楽ムーブメントだ。89年に昭和が終わり、歌謡曲という言葉が死語になったのが90年代初頭。日本の流行歌は、J-POPという名前に切り替わった。その推進力となったのが渋谷系という音楽ジャンルだ。その筆頭となったピチカート・ファイブの歌手、野宮真貴は2013年から「野宮真貴、渋谷系を歌う」と題して、キャリアを振り返ってきた。
90年代だから生まれた
「2000年代、ソロになってからは、ピチカートの曲を歌ってなかったのですが、封印を解いたんです」
バンドが解散すると、メンバーは、なかなかその楽曲を振り返らないものだ。野宮もそうだったが、12年にデビュー30周年記念盤「30~Greatest Self Covers & More!!!~」で、ついにセルフカバーを行った。
「自分の歌っていた曲をヒャダインとかレキシとか、現代の人たちの編曲で歌った。そこで自分の曲が90年代でなければ生まれない、いい曲だったなと、改めて思ったんです」