ブライアリー・ロングは英オックスフォード大を卒業後、平田の主宰する劇団に入団したという変わり種。深田作品への出演は「歓待」(2010年)に続いて2度目となる。
「彼女は世界中で暮らした国際人で、ターニャの複雑な背景を表現するにはもってこい。表情から胸中が読みにくく、“観客が埋めるべき余白”を持っているところも気に入った」
友人や恋人はターニャを残して去っていく。彼女はレオナが朗読する若山牧水などの詩を聞いたり、会話を交わしたりすることで毎日を過ごす。しかし、ある日、レオナの感情はすべて彼女からコピーしたものにすぎないことを知る。「私は全部自分の気持ちにうなずいていたのね。バカみたいね」という言葉から、彼女の深い孤独が伝わってくる。
アンドロイドに戸惑いなく
今回、重要な役割を果たしたジェミノイドFは石黒浩・大阪大教授らが開発したアンドロイド。
「少し変わった俳優さんという程度で、演出上の戸惑いはなかった。自分たちが急速にロボットに慣れていくのが驚きだった。将来、こうやって人とロボットは共存していくんだな、と思いましたね」