最新作「レベレーション」でも、彼らの魅力は不変。透明感に満ちた声が繊細に絡み合う。まるで湧き水や新雪をそのまま歌にしたかのような清らかさを感じる。曲によって、男女のリードが変わり、変化を付けていくところにも、巧みさを感じる。「もののけ姫」や「さくら」といった、われわれ日本人を喜ばせてくれる選曲も、親日家で何度も来日公演を行っている彼らならではの工夫だ。
とにかく、聴くだけで浄化されそうなハーモニーは一聴の価値ありだ。
魔法のような妙味
もうひとつ紹介したいのは、フィンランドのバルティナ。3人組の女性ボーカルグループで、彼女たちも80年代から活動している。フィンランドのカレリア地方に伝わる民謡のメロディーをベースに、モダンなアレンジで聴かせることで話題を呼んだ。時にはロックバンドのサウンドを取り入れたり、コンピューターのプログラミングを駆使したりするなど、民謡を今の時代に合わせてアップデートしていくのが特徴だ。
しかし、最新作の「ビエナ」は、原点回帰ともいえる内容で、音数の少ないシンプルでアコースティックなアレンジになっている。アコーディオンの響きを効果的に使ったり、曲によっては無伴奏で歌うなど、とにかく魔法のような歌とコーラスワークの妙味を堪能できる。