京都を代表する伝統産業で、すぐに思い浮かぶ「京友禅」。元禄時代に絵師の宮崎友禅斎が編み出したとされる染色技法を支えてきたのが、「友禅彫刻」である。京友禅の華やかで繊細な絵柄を生み出すための型紙を彫る技術だ。「RE-DESIGNニッポン」第20回は、数少なくなった「友禅彫刻」の職人、西村友禅彫刻店の新たな取り組みを紹介する。
型紙の需要減退
友禅彫刻は、名前の通り友禅染に用いる型紙を彫刻する技術だ。柿渋で貼り合わせた和紙(地紙=じがみ)を小刀や先端を丸く加工した刀などで彫り抜き、さまざまな模様を表現する。この型紙を生地に当て、上から染色すれば、効率的に模様を生地に投影できる。先人が考えだした技だ。
西村友禅彫刻店の二代目、西村武志さんは、今や数少なくなった友禅彫刻職人の一人。父親に師事し、西村さんは何十年も技術の研鑽(けんさん)を重ねてきた。道具類も用途や自分の使いやすさに合わせ、自ら作っているという。