第21回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP21)が開幕した11月30日、首都パリ近郊の会場前で充電が施される電気自動車(EV)。普及のためのデモンストレーションとして行われたが、石油輸出国機構(OPEC)はガソリン車の天下が続くと願望を込めて予測している=2015年、フランス(ロイター)【拡大】
日本の経済産業省の予測では、世界市場でのシェアは30年時点でガソリン車80%(ハイブリッド車42%を含む)、EV8%、FCV2%であり、50年時点ではガソリン車56%(ハイブリッド車50%を含む)、EV23%、FCV18%となっている。35年後には純粋なガソリン車は6%にすぎず、EVとFCVの合計が4割を超すという見通しだ。
40ドル割れ、牛乳より安く
スペインのモータージャーナリスト、セバスチャン・ブランコ氏は自身のブログにOPECの見通しについて「まともに取り合うのがバカらしいほど、見当違いの予測だ」とコメントしている。
OPECがここまで酷評される予測をしたのには、背に腹は代えられぬ事情がある。原油価格はつい1年半前までは1バレル100ドルを超えていたが、中国経済の減速などで世界的な原油需要が落ち込み、一気に40ドルを切る水準にまで急落。