老舗であっても、手軽に食べることができる値段設定は「毎日でも通える」「小腹が空いたときに食べるもの」「庶民の食べもの」である、という先人の教えが息づいているからだ。江戸っ子はそばを食べることを「そばをたぐる」というが、京らしいおそばを一口食べてみれば、しみじみとしただしのうまみを生かす、地下水の恩恵をいただいていると感じる。「御用蕎麦司」というお墨付きが、老舗の矜持(きょうじ)を示しているように。(文:木村郁子/撮影:志儀駒貴/SANKEI EXPRESS)
■本家尾張屋 本店 京都市中京区車屋町通二条下る仁王門突抜町322、(電)075・231・3446。宝来そば2160円(八寸つきは3024円)、利休そば1188円など。営業時間は午前11時~午後7時(ラストオーダー午後6時30分)、1月1・2日のみ休業。持ち帰り用のそばも取り扱っている。
※価格はすべて税込みです。