12月22日、マレーシア・首都クアラルンプールで行われた「ASEAN共同体」の発足を記念する式典で、記念写真に納まる東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国の首脳=2015年(共同)【拡大】
半世紀前のASEANは、ベトナム戦争が泥沼化するなか、反共産主義連合の色彩が濃かった。だが、冷戦終結後には、民主的な政治より経済発展を優先する「開発独裁」の加盟国を筆頭に経済重視が鮮明となり、政治的イデオロギーは希薄化した。
ASEANをめぐっては、米国が環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)、中国がアジアインフラ投資銀行(AIIB)などで囲い込みをはかり、分断圧力も加わる。南シナ海問題への加盟国間の温度差もあり、ASEANのかじ取りは難しさを増している。(シンガポール 吉村英輝/SANKEI EXPRESS)
≪自動車・家電…日本企業のビジネス活発化≫
AECの発足は、ASEAN域内に進出している日本企業にも恩恵をもたらす。域内の関税撤廃や通関手続きの簡素化などにより、安価な人材が活用できる地域への労働集約が進むほか、域内輸出の増加も見込めるなど多くのメリットが期待されている。