台湾北部・桃園市で開いた民主進歩党の党大会で、立法委員選の候補者(後列)らと気勢を上げる蔡英文主席(中央)=2015年9月19日(田中靖人撮影)【拡大】
【国際情勢分析】
台湾の野党、民主進歩党は来年1月の総統選での政権奪還に向け、着々と準備を進めている。総統選候補者の蔡英文(さい・えいぶん)主席(59)は、いまだに党内の混乱が収まらない与党、中国国民党を尻目に安定した選挙戦を展開。もはや8年ぶりの政権交代が既定路線であるかのような印象すら広まりつつある。
「彗星が衝突しない限り」
民進党は9月22日、台北市内のホテルで、台湾に駐在する外交使節や窓口機関の代表らを招いて結党29周年の祝賀会を開いた。毎年、党大会の前後に開いているが、今年は例年より規模が大きく、米国在台協会(AIT)や日本の交流協会など64カ国の関係者が出席した。
蔡氏は留学時代の英国なまりが残る英語で、民進党の外交政策について演説。その中で「将来の民進党政権」という表現を用い、政権交代が既定路線であるかのような印象を与えた。また蔡氏は、中国との関係について一言も触れない一方で、インドや東南アジア諸国連合(ASEAN)との連携を強化する「新南向政策」を発表。国民党の馬英九(ば・えいきゅう)政権で深まった対中依存度を下げていく方針を打ち出した。