インタビューに答える「ロブス」誌のウルスラ・ゴーティエ記者=2016年1月23日、フランス・首都パリ市モブージュ(岡部伸撮影)【拡大】
昨年末に中国から国外退去となったフランスのニュース週刊誌「ロブス」のウルスラ・ゴーティエ記者が産経新聞の取材に応じ、中国政府は昨年11月のパリの同時多発テロ以来、国際社会で高まる反イスラム過激派テロの機運に乗じてウイグルなど少数民族の弾圧を正当化し、外国メディアなどに対する情報統制を強化しているなどと語った。さらに、中国で言論統制が進むとの見通しを示した。
記事の撤回と謝罪応じず
ゴーティエ記者は、昨年9月、新疆ウイグル自治区で発生した襲撃事件が「国外の過激組織に指揮された武装テロリスト」による犯行だとする中国当局の発表に疑念を抱き、「中国政府がフランスとの連帯を訴える背景に、ウイグル弾圧に国際社会の理解を得ようという思惑がある」という趣旨の記事を書いた。
これに中国共産党機関紙の人民日報系タブロイド紙「環球時報」が社説でかみついた。さらに、中国外務省からは、記事の撤回と謝罪を要求されたが、応じなかったため、記者証が発給されず、昨年の大みそかに事実上の国外退去となった。
ゴーティエ記者は「中国政府に殺害されたテロリストの中には、婦女子17人も含まれており、彼らが中国政府がいうジハーディスト(イスラム過激派の聖戦主義者)とは思えない。中国政府は新疆ウイグル自治区で起きた事件をイスラム過激派のテロだとしてウイグル弾圧を正当化している」と語った。