イランの首都テヘランにあるサウジアラビア大使館前で、処刑されたシーア派指導者ニムル師のポスターを掲げて抗議する人々=2016年1月3日(AP)【拡大】
イスラム教スンニ派の盟主サウジアラビアのジュベイル外相は3日、シーア派大国イランと外交関係を断つと発表した。サウジがシーア派有力指導者を処刑したことに抗議してイランの首都テヘランで群衆がサウジ大使館を襲撃したことなどを受けた措置。国営バーレーン通信によると、王家がスンニ派のバーレーンも4日、サウジに同調し断交すると発表した。
シリアのアサド政権の後ろ盾イランと、シリア反体制派を支援するサウジはシリア内戦をめぐっても対立。宗派対立や地域の覇権争いを背景にした関係悪化が決定的になったことで、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)対策などをめぐる中東情勢に深刻な影響が出るのは必至だ。
イランのアブドラヒアン外務次官は4日、「中東地域を不安定にする誤った決断」だとして強く反発した。イランが対抗して同様に断交するかどうかは明言しなかった。ジャハンギリ第1副大統領は「非建設的で感情的な行為を控えるよう勧める」とサウジの方針転換を促した。イランメディアが伝えた。
処刑に抗議する群衆のデモは3日、国民の多数がシーア派のバーレーンをはじめ、レバノンやトルコ、インド、パキスタンにまで拡大、地域を越えた宗派対立に発展した。