米大統領選の共和党指名争いで先頭を走る不動産王のドナルド・トランプ氏(69)が7日、米カリフォルニア州サンバーナディーノでの銃乱射事件を受けて、イスラム教徒の米国への入国を全面禁止にすべきだと発言した。これに対し政府要人や民主党から批判が出たほか、身内である共和党のライアン下院議長も反対の意思を表明した。批判は米国中から噴出しているが、なかでもイスラム教徒は「本格的な迫害の動きにつながりかねない」と強く反発している。
タワーのお膝元で
「トランプ氏の知的レベルがそのまま(発言に)表れた。州知事や上院議員の候補ならともかく、一国のトップを目指す人物の言葉ではない。支持者がそれを笑って称賛するとは、正気の沙汰なのか」
トランプ氏が所有するビル「トランプタワー」のあるニューヨーク市マンハッタン島の東に位置するクイーンズ区。数十万人のイスラム教徒が住む。モスク(イスラム教礼拝所)「アッダワ」近くで、パキスタンから24年前に移住したタクシー運転手、ラフィ・カーン氏(52)は語気を荒らげた。娘と息子は米国で生まれた薬剤師といい、「米社会に立派な貢献をしている」と強調する。