ところが、ここにきてチャイナリスクの荒波を受けて株価は下落する一方で、円は国際的に安全資産だとみなされて買われ、円高に反転し、それが株安を生むという悪循環が生じた。企業の賃上げも小幅にとどまっているなどトリクルダウンの勢いは弱い。貸出金利も長期が反転上昇するなど、下落基調は安定しない(グラフ参照)。
その点、マイナス金利のアナウンスメント効果は金利面では抜群で、長期国債(10年物)の利回りは昨年末の0.27%から2月4日には0.064%まで下がった。住宅ローン金利は、変動型が短期市場金利、固定型は長期国債利回りに反応する。
銀行各行は変動型、固定型双方の住宅ローン金利をこの2月から引き下げ始めた。日銀が銀行各行の中央値として算出している変動型ローン金利の中央値は2009年2月以来、昨年末まで2.48%と横ばいで、きわめて強い下方硬直性を示してきたが、インターネット上では、年0.658%(楽天銀行)、0.568%(KDDIと三菱東京UFJ銀行共同出資の「じぶん銀行」)のような大幅利下げが出現している。