(5)調停過程で、オバマ政権は日本に対し、米国の全面介入による日米共同防衛を要請せぬよう圧力をかける(実際、オバマ政権はロシアやイランとの対決・衝突を避けまくった)。
(6)調停で、日中両国の領有権主張は“対等”に扱われ、日本の統治・施政権は大幅に損なわれる。日本の《中国との間に領土問題は存在しない》との立場は破綻し、中国は有利な結果を得る。しかも、対日衝突は中国内の愛国主義を覚醒させ、経済停滞など国内の不満を緩和。半面、日本が抱く日米同盟への信頼を一気に下げる。同盟のほころびは、中国の東アジア覇権を大幅に拡大させる。
中国は、尖閣の領有権紛争を有利に持ち込むべく、米軍不在の軍事衝突危機を創り出そうと、本気で考えている。同時に、米国の一部識者は尖閣を「厄介モノ」と見なし始めた。日本政府は2012年、尖閣を国有化したが、直前に米国務省高官が「中国と事前協議するよう」日本に要請してきたとの観測は大当たりだろう。