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【東日本大震災5年】「プレーで感謝示す」義足投手の誓い 障害と震災乗り越え甲子園へ (2/2ページ)

2016.3.11 07:30

練習試合で力投する釜石の沢田一輝投手=2016年3月8日午後、茨城県日立市(桐原正道撮影)

練習試合で力投する釜石の沢田一輝投手=2016年3月8日午後、茨城県日立市(桐原正道撮影)【拡大】

  • 岩手県釜石市

 だからこそ常に全力を尽くす。「一度グラウンドに入れば、障害は何の言い訳にもならない」。いくらつらくても「野球をやめたい」と思ったことはない。

 背中押した母の一言

 ただ、1回だけ「やめなくてはいけないかも」と思ったことはある。

 震災では、津波で自宅が全壊し、家族は仮設住宅での生活を余儀なくされた。岩手県大槌町にいた祖父は、家ごと流されて亡くなった。「中学校で野球を続ければお金がかかるし、仮設住宅では生活も制限される。みんな大変なのに自分だけ野球を続けていいのか」

 そんな沢田さんの背中を押したのは、母の秀子さん(48)だった。「あなたのやりたいことを続けなさい」。2003年夏に沢田さん同様、義足で甲子園に出場した愛媛・今治西高の曽我健太さんの存在を伝え、勇気づけてくれたりもした。

 今は、もう迷わない。

 「マウンドに立って、被災地だけでなく、同じような障害を持つ子供たちに希望を与えたい。そして、全力でプレーすることでこれまで支援してくれた全ての人たちへの感謝を示したい」。障害と震災。大きな壁を克服してつかんだ夢舞台を前に、力投を誓った。(五十嵐一/SANKEI EXPRESS

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