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【東日本大震災5年】死亡届出せない 行方不明いつまで (1/4ページ)

2016.3.11 08:30

東日本大震災の津波で行方不明になった夫を思って記したメッセージと熊谷幸子さん。仏壇の周りには、死亡届を出していない夫の写真が並ぶ=2015年12月17日、岩手県陸前高田市(共同)

東日本大震災の津波で行方不明になった夫を思って記したメッセージと熊谷幸子さん。仏壇の周りには、死亡届を出していない夫の写真が並ぶ=2015年12月17日、岩手県陸前高田市(共同)【拡大】

 大切な人が、あの日突然いなくなったまま、帰って来ない。東日本大震災の被災地では、今も2561人の行方が分からない。

 「見つからないと、区切りが付かない」。一方で「現実になるから、このままでいい」と死亡届を出せない家族もいる。残された人たちは、やり切れない気持ちに揺れながら生きている。

 震災後、葬儀や役場での手続きの都合に迫られて、多くの行方不明者の家族が死亡届を提出した。しかし、今年1月末時点で少なくとも27人の行方不明者は、死亡届が提出されていない。

 岩手県陸前高田市の熊谷幸子さん(74)も、届けを出せずにいる一人だ。〈信じられない。本当に居なくなったと思いたくない〉。夫の磨さん=当時(71)=と会えなくなってから、ずっとカレンダーの裏に思いを書き連ねている。紙切れ一枚で、大事な人が本当にどこかへ行ってしまいそうで、届けを出せずにいる。

 出したからといって、現実を受け入れられるわけではない。宮城県石巻市の岡栄裕さん(63)は犠牲になった家族6人のうち、妻、次女、孫の3人が行方不明の状態。届けは「みんなが出していたから、出しただけ」。区切りなんて考えたこともない。捜し続けているが見つからず、「あれから俺の時間は止まっている」と話す。

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