宮城県遺族代表の木村正清さん=2016年3月11日、東京都千代田区(共同)【拡大】
父はせっかちで、何事にも積極的。母は優しくおっとり。正反対の性格で、しょっちゅうけんかをしていたけれど、仲は良かった。基礎だけとなった実家跡から、2人のめおと茶わんが重なるようにして見つかった。
「信子っ」。津波が押し寄せた時、退院したばかりの母の名前を叫びながら家に入っていく父を近所の人が見ていた。「お母さんを助けに行ってくれて、ありがとう」。追悼式では、父が最後に見せた母への愛に感謝の言葉を贈った。
「津波が来たら体一つで逃げる」。そう話していた父でさえ、命を落とした。両親の死を無駄にしてはいけない。防災教育を担うのは自分の「運命」だと思っている。(SANKEI EXPRESS)